愛知地域建設コンサルタンツ協会
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ゲストスピーカー講演 (2019 No.27)

 ■整理の驚くべきパワー「モノの整理は心の整理」
 平成31年3月26日(火)に整理・収納アドバイザーで、ミラクルマジック代表の香田佳江先生にお越しいただき整理の驚くべきパワーと題して整理・整頓を行うことによる様々な効用についてお話を伺いましたので、その概略を以下に記させていただきます。
 整理整頓を行う上で最も重要な事柄は「意識」です。@意識が変われば行動が変わる。A行動が変われば習慣が変わる。B習慣が変われば人格が変わる。C人格が変われば運命が変わる。と心理学者ウィリアム・ジェイムス氏も言っておりますが、意識が変わらなければ何も進展しませんので整理整頓を始める際には意識改革を行うことが重要です。
 意識改革への一歩目として整理されていないと起こる弊害を列記してみると、効率が悪い、イライラする、無駄なものを買う、探し物に時間がかかる等の様々な事象が思いつきます。一例として探し物にかかる時間を金額にしてみると、100人の会社で1日1人5分の探し物をすると1年間で5,000,000円の損失(5分/60分×3,000円/hr×100人×200日)になるので、この様な事例からも整理整頓の重要性をご理解いただければと思います。
 続きまして具体的な整理の方法を述べます。【その1】整理するとは「不要なものを取り除く=使っているものだけにする」ことです。使っていない物や多すぎる物は、捨てるか、別の場所に保管しましょう。ボールペンが何本も入った引き出しをよく見かけますが、実際に使うのは1本か2本です。実際に使うもの以外は他所へ移しましょう。【その2】分類をしましょう。目的別、人別、頻度、作業別等のグループを作りましょう。【その3】ルールを作りましょう。「どこに」、「何を」、「どれだけ」、「何時」、「誰が」を定め、整理を業務の中に落とし込みましょう。以上の手順の実施後は、各々の実情に即した動線、使用頻度、見た目、明るさ、身体能力等を考慮したレイアウトを行えば整理・整頓は完了です。
 整理は混乱から秩序を生み出すことです。整理に時間を費やすことは回り道ではなく業務を効率的に行う近道であると考えています。整理を習慣づけるのは非常に難しいことですが片付けは片を付けること、向き合う力を育てましょう。

ゲストスピーカー講演 (2019 No.27)

 ■遺言書と相続法改正
 平成30年11月26日(月)司法書士の杉浦志穂様に「遺言書と相続法改正」についてお話を伺いました。当日の内容をご本人様にまとめて頂きましたので、内容を以下に記させていただきます。
 突然ですが、“相続”と聞くと何を思い浮かべますか?「暗い」「面倒」「難しい」そんなイメージを持たれる方が多いかと思います。実際、よく耳にするのは、「何から始めたらいいのか分からない」という言葉です。しかし、相続対策は事前準備が100%です。皆さんが元気なうちでなければすることができません。
 今回は、遺される家族の幸せを守るため、又ご自身の想いをつなぐため、「遺言書」についてご紹介させていただきます。
 遺言書は、誰にどんな財産をあげたいのかを決め、自分の想いを付言事項として遺しておくことができるもので、主として、自分ひとりで作る「自筆証書遺言」、公証人が作成する「公正証書遺言」があります。それぞれメリット・デメリットがありますが、最近の相続法改正によって、自筆証書遺言の利用が前よりずっと便利になりました。ただ、遺言書には要件があり、それを満たさないものは、せっかく作っても無効になってしまうおそれがありますし、内容によっては返って争いの火種になることもあります。そのため、「どのような未来につなげたいのか」「何のために作りたいのか」という想いを明確化し、法律的にも税務的にも問題のない遺言書を作成する必要があります。
 実際に私がお仕事させていただく中で、遺言書をお作りになっていた方は1割もいらっしゃらず、「もしも遺言書があれば…」という声を耳にします。司法書士という職業はあくまで皆さんのサポート役であり、決めるのは、皆さんご自身です。皆さん、そしてご家族の方が幸せに過ごせるように、それぞれに合った生前対策を、是非この機会にお考えいただけたら幸いです。
 私自身も、目標である「身近なスーパーレンジャー」に向けて、今後とも一人でも多くの方が、次世代につなげる未来を描くために、セミナーを通して、伝えていけたらと思っております。

ゲストスピーカー講演 (2019 No.27)

 ■健康で長生きするためのトレーニング
 平成30年7月30日(火)エアロビクスインストラクター他多数の資格取得の渡辺香理様に、健康で長生きするためのトレーニングをおもしろ楽しく指導していただきました。先生は、豊田市と名古屋大学の研究に1年間参加し、高齢者の運動機能がどれだけ向上するのか指導者として抜擢され、約300名以上の高齢者を1年間に渡って指導してきました。現在はトヨタ系企業、名鉄系企業にレッスン、また月に一度障害者の子供たちへの指導も行っています。  指導者の思いとして、正しい姿勢で生活するということが健康に生活する上でとても大切で重要な事だと思います。
 自分の体をよく知り正しく動かすことが大切です。動かし続ければ誰でもいくつからでも健康になれます。体の持っている力を最大限引き出す動きがトレーニング(運動)でそれらは健康でバランスのとれた体を育て上げる事へとつながります。生活に運動する習慣を1分でも5分でも加えることが大切です。それを行うことで正しい姿勢へとつながり、全身の不調が改善されイライラがなくなり、集中力の向上疲れ知らず、そして免疫力も上がり代謝の良い体づくり、いつまでも若々しくいられる体えと導いてくれると信じてこの仕事に誇りを持って毎日指導に当たっているそうです。今後の活躍に期待したいと思います。

ゲストスピーカー講演 (2018 No.26)

 ■日本画の特徴とその描き方について
 平成30年3月26日に日本画家の高木優子先生にお越しいただき、日本画の特徴や先生の作品に込められた思いについてのお話しに加え、常平生芸術とは程遠いところで生きている参加者へ、簡単なデッサンの手ほどきをして頂きましたので、その概略を以下に記させていただきます。
 絵画の中には、油彩、水彩等多くの種類がありますが、その中で私は日本画を制作し活動しています。ここで日本画とは何かと問われると皆さん中々明確なお答えが見つからないかと思いますが、基本的には作画に用いる画材により分類されます。
 私が日本画材に初めて触れたのは大学入学後で、日本画で用いられる岩絵具という難しい画材に四苦八苦したことが始まりでした。岩絵具とは日本画材料として使われる顔料で、様々な鉱石を砕いて作られます。同一の鉱石でも砕かれる粒子の大きさが様々あり、パウダー状のものから砂状のものまで多くの種類があります。
 顔料を塗り重ね、層をつくるような感じで作品をつくりあげますが、その重ね方により絵肌が大きく異なってきます。
 水墨画のような淡い表現のものもあれば多く塗り重ねることにより油絵のような重厚な作品にも仕上がります。
 また岩絵具は伸びも悪く、立てかけると顔料が垂れてしまうため、パネルを床に置いた状態で描いていきます。
 日本画は油彩などと描き進め方が異なり、一度決めた構図や描く手順に自由度がないため、作画に当たっては同サイズの下書きを作成し、それをトレースして線を描き起こすところから始めなければなりません。そこに一色ずつ膠(にかわ) で溶いた岩絵具を乗せ、先ほど述べたように丁寧に塗り重ねていきます。
 日本画は特に技術を必要とする絵画ですが、岩絵具の美しさや奥深さは独特なものがあり、多くの作品を制作していく中で自分の表現したい作風が形成されていきます。
作品タイトル come【カム/コメ】
2018 年作 日本画
 最後に私の絵の紹介ですが、ぱっと見不可思議な絵に見えるかもしれません。しかし実際は自分が見聞きしたことで感じたことや、それらを昇華するための前向きな想いを、様々なパーツで表現しているのです。謎解きのような作風ですが、例えば悲しいことがあれば明るくなるようなモチーフを、心が塞いでいるのなら突き抜けていくような広い空間性を画面に盛り込もうと思っています。人が生活の中で抱えるマイナスな要素を希望に変換したくて、また単純にユーモラスな絵にくすっと笑ってもらいたくて、皆さんにとっての応援画になれたらと思っています。岩絵具の繊細な色合いと合わせて、実物をご覧いただければ幸いです。

ゲストスピーカー講演 (2018 No.26)

 ■地域社会にとっての「グランドワーク活動」と「多面的機能促進活動」を考える
 平成29年11月27日(月)に、名古屋大学名誉教授であり、一般財団法人日本グランドワーク協会とNPO法人グランドワーク東海の理事長をお務めになられる「竹谷裕之氏」をお招きし、ご講演を頂きました。
 グラウンドワークの起源は1980年代初頭の英国で、地域社会の衰退を背景に「住民・企業・行政がパートナーシップを組み、地域環境の改善を通して経済および社会の再生を図り、持続可能な地域社会を構築する事」を目的として設立された組織です。
 日本でも、現在27の組織が全国各地に設立され、「身近な自然や生態系の保全」「環境教育」「障害者の社会参加支援」「コミュニティビジネス」など地域の活性化に向けた活動を展開しており、愛知県内では「グランドワーク東海」「内山川ホタルを守る会」「一宮平成ホタルの会」の3組織があります。
 そして、この活動の最も重要な点は、活動の主体が地域住民であると言うことです。地域の活性化を行政に頼りすぎず、地域住民、行政、企業がパートナーシップにより役割分担して活動することで、持続可能な地域の活性化を目指しています。ただし、財源は地域企業や皆さんの寄付で成り立っていますので厳しいのが現状です。
 一方、グランドワークのフィールドとなる農村地域では、水田の洪水一時貯留、生態系保全、地下水涵養および景観保全などに代表される、農業・農村の多面的機能に関する保全活動が活発化してきています。最近では、行政による支援制度(多面的機能支払い交付金)が創設されて、活動組織は全国で2万をはるかに超える団体を数えます。そこで、このような状況を受けて「グラウンドワーク活動」と「多面的機能促進活動」との連携に向けた新たな取り組みも開始しており、平成28年11月には北海道西神楽で全国サミットを開催しました。平成30年2月には愛知県で開催予定(現在は開催済み)です。
 皆様もぜひ一度、お近くのグランドワークと多面的機能促進活動へご参加や応援をお願い致します。
 日本グランドワーク協会hp:http://groundwork.or.jp/

ゲストスピーカー講演 (2018 No.26)

 ■「笑顔相続」日本から争いを無くし笑顔相続を広める
 平成29年7月25日(火)に、相続診断士の伊藤亜貴子様をお迎えして『笑顔相続』についてのご講演をいただきました。
 『相続診断士』は、相続に関する広く多岐にわたる問題を理解し、一般の方への啓蒙活動を行います。その中で、相続についてトラブルが発生しそうな場合には、できるだけ事前に弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの専門家に橋渡しを行い、 問題の芽を早めに摘み取り、相続を円滑に進める『笑顔相続の道先案内人』として社会的な役割を担っているとのことです。
 講演の中では、「争族」と「笑顔相続」の分岐点として、具体的なケースをもとに参加者に問いかけながら、その分岐点について「遺志が伝わっているか、いないか?」を説明していただきました。実際に、私たちの反応も、故人の遺志を知った時と知らないときでは反応が変わったのを体感しました。相続には「遺産分割」や「相続税」といった『お金の勘定』のほかに『気持ちの感情』が大事で、気持ちの感情を大切にし、お金の勘定を考えることで笑顔相続につながるということを学びました。
 最後には、相続診断チェックシートを用いて、全員がそれぞれの相続に関する現状を確認しました。チェックシートは先生に提出し、後日返却していただきました。ほとんどの社長が笑顔相続にはかなり遠いことが判明し、自らを振り返る良い機会となりました。

ゲストスピーカー講演 (2017 No.25)

 ■企業におけるメンタルヘルス対策の必要性

〜産業カウンセラーが語るメンタルヘルス対策について〜

 平成29 年1 月24 日(火)に株式会社Be スタッフィングの産業カウンセラーの平野 睦様をお招きし、「企業におけるメンタルヘルス対策の必要性」についてご講演をしていただきました。

【メンタルヘルスの実態と企業リスク】

 協会健保H26報告によれば、「精神及び行動の障害」の件数が疾病全体に占める割合は、全国平均約27%で、愛知県に至っては約30%にも上ることが報告されています。更にそうなった場合、その傷病手当支払期間から約7ヶ月間は働けない状況になっていると推定されます。
 現状において、労働契約法の「安全配慮義務」により「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と病気発症の予見、発症の状態や職場実態等の現状把握、発症又は症状増悪の防止、自傷・他傷等被害発生の回避を使用者義務として課しています。
 最近では平成27年12月より一定以上雇用する事業者に対し、心の健康診断(ストレスチェック)の実施が義務づけされています。

【メンタルヘルスに関する基礎知識】

 「メンタルヘルス」を「心の病への対処」というイメージを持っている方が多いとは思いますが、「メンタルヘルスとは心が健康な状態」です。すなわち、メンタルヘルスへの取り組みは各個人の最大の能力開発、能力発揮への取り組みと言うことです。
 メンタル不調は誰でもがなる可能性があり、「心の風邪」と言われる通り、早期発見、早期治療が重要です。
 少しでもおかしいと思ったら「相談」を、症状によっては病院と薬の力を上手く利用しましょう。
 メンタル不調は直る病気ですが、闘病中は配慮が必要です。
 不調になったり、辞めたくなるような職場を作らない、すなわち予防が重要です。
 メンタルヘルスへの正しい理解と各種ストレス対処法等のセルフケア、管理職においては部下への気づきのポイントや相談方法等のラインケアについて、私どもの様なカウンセラー等を活用して知識を深め、職場の活性化に役立てていただきたいと思います。

ゲストスピーカー講演 (2017 No.25)

 ■防災・減災を「わかる」から「できる」へ
 平成28年8月2日に、岐阜大学工学部の高木朗義教授より防災・減災を「わかる」から「できる」へと題したご講演をいただきました。
 高木教授の専門は土木計画学で「世界一受けたい授業」に出演するなど様々な場所で防災の講演をされています。そして昨年、より多くの人が防災に対する理解を深め「わかる」から「できる」ようになるため『減災教室』というアプリを開発されました。
 『減災教室』は防災について「わかる」というだけでなく、不十分な点について「いつまでにやるの?」と問われたり、「定期テスト」があったりと、「できる」ようになるまで助言してくれるアプリです。
 実際「震災力テスト」をやってみるとわかってはいるけどまだやっていないことが多く、評価は「まだまだ」。減災対策の不十分さがよくわかりました。これから『減災教室』に背中を押してもらいながら一つ一つ対応していきます。
 一人一人が事前の備えをして、大地震が起こっても大震災にならないよう、そして我々建設コンサルタントがいち早く災害復旧のお手伝いができるよう、会員各社の社員全員が『減災教室』を使い防災意識を高めていくと高木教授に約束いたしました。
 『減災教室』はApp store、Google Playから無料でダウンロードできます。

ゲストスピーカー講演 (2017 No.25)

 ■これからのローカルテレビ局 〜営業的考察〜
 地上波の放送局は、公共放送であるNHK(日本放送協会)と、民間放送局とに分類されます。民間放送局がNHKと異なるのは、@民間資本の放送事業者であること、A広告収入で経営していること、Bサービスエリアが地域ごとであること、Cネットワークを形成していることが挙げられます。ここで言うネットワーク(系列)とは、サービスエリアが異なる複数の放送局が、ニュース、番組、営業などの面で協定を結んだ共同体のことで、日本の民放テレビネットワークは5系列に分類され、中京テレビは日本テレビ系列(NNN)の放送局です。
 日本全体の広告費は6.2兆円(2015年)で、その中でテレビが占める金額は1.8兆円です。テレビの占有率はほぼ横這いですが、新聞は前年比93.8%と大きく減じているのに対し、インターネットに関しては10%程度の伸びを近年は継続しております。
 中京テレビにおけるメディア収入については、全体の7割程度をスポット広告と呼ばれる番組間の2分間の枠を15秒単位で販売するものが占めており、このスポット広告は、放送設定が自由に行えることから速効性が高く特定商品のキャンペーン等に用いられ、商品認知を広く行えるため企業にとって非常にメリットのある広告となっております。
 しかしながら近年においては、日本経済の慢性的低迷(少子高齢化等)やメディア環境の変化によりマス広告は減少傾向にあります。具体的には、生活者のメディアへの接触が、従来の3スクリーン(テレビ、パソコン、携帯電話)に、スマートフォンやタブレット端末を加えた4スクリーンへと変化し、一層の「個人化」「分散化」が進展しているため、広告主は従来のマス広告の効果に疑問を持ち、スマートフォンアプリ等、他の広告手法への興味が大きくなっていることが原因です。
 この様な現状において、ローカルテレビ局に求められているのはマーケティングの基本である「想像力」であり、物が売れるか売れないか、相手が何を求めているかを様々な角度から見る癖をつけ、人々の心に刺さるコンセプトで提案する力です。具体的には、テレビ局が有しているネットワークをフルに展開し、様々な広告手法へ取り組み、広告主の地域戦略へ迅速に対応することが、テレビ局の安定した経営の観点からも重要であり、安定した経営のもと、正しい事象を継続して視聴者の方に報道し続けることがテレビ局の重要な使命であると思っております。

ゲストスピーカー講演 (2016 No.24)

 ■2045年問題あるいはAIのシンギュラリティ(技術的特異点)とは何か
 平成28年3月29日(火)株式会社豆蔵取締役CTOであり情報工学部門の技術士でもある羽生田栄一様に、AIのシンギュラリティについてお話を伺いました。

【AI のシンギュラリティとは?】

 コンピュータがこのまま進化した場合、30年後の2045年前後に、人類は今まで遭遇したこともないコンピュータの進化の果てを意味するシンギュラリティに到達し、そこで実現される悪魔的な人工知能のパワーによって、人類そのものが脅かされるかもしれないという説の事です。

【人工知能のブレークスルー】

 ここ10年で従来使い物にならなかった人工知能が画期的に能力向上しました。これは単にコンピュータ性能の圧倒的向上だけではない、大きな理由が2つ存在します。1つは、インターネット上でお手本となる大量の情報が自由に入手できるようになったこと。もう1つは、脳神経ニューロンの処理を、コンピュータ上で実行できる「機械深層学習」と呼ばれる人工知能アルゴリズムが実用化されたことです。この2つの組み合わせにより、自主的に意味のありそうな「概念のタネ」を抽出しどんどん賢くなっていきます。

【人工知能の限界と本当の恐怖】

 しかし、人工知能にできないことは明白にあります。人工知能は生存欲求がないため、目的を自立的に持たず、人間が与えてやる必要があります。この一義によって人工知能は恐怖の対象とはなり得ません。本当に恐いのは一部の指導者、企業家、管理者のちょっとした悪意や認識のズレが圧倒的なパワーをもった人工知能によって増幅され、それがインターネットでつながったあらゆる人・モノ・組織に影響を与え、無意識のうちに無抵抗のなかで行われうる静かな微調整という究極の思考の馴化です。

【おわりに】

 真の恐怖は、人間(誰でもなりうる)が悪用する圧倒的能力をもった人工知能であり、悪魔にAI、テロリストにIoT<モノの世界のインターネット>の恐怖です。そうした事態に対応するため重要なのは、時代の技術進歩から敢えて取り残されインターネットからも切り離されローカルに食料もエネルギーも自給自足の生活をすることや、主流派とは異なる文化や考え方で生きるコミュニティの形成等、ダイバーシティ「人的文化的多様性」の堅持が人類の健全な発展には重要であると思います。

ゲストスピーカー講演 (2016 No.24)

 ■「地域に開く〜桃太郎の教訓から〜」
 平成27年11月24日(火)且R田組+潟iックプランニング代表取締役の山田厚志様に、今、自社や業界で考え、実践するあれこれを紹介していただきました。

【「常識」を疑ってみる意識と実践】

 誰もが知っている昔話の桃太郎は、「悪い鬼を退治して、おじいさん、おばあさんと幸せに暮らしました。めでたし、めでたし…」しかし、親を殺された子鬼から見れば『僕のお父さんは桃太郎と言う奴に殺されました…一方的な「めでたし、めでたし」を、生まないために。広げよう、あなたが見ている世界。(2013年新聞広告クリエイティブ大賞)』のはず。ある人にとって幸せと感じることでも、別の人からみればそう思えないことがあります。反対の立場に立ってみたら。ちょっと長いスパンで考えてみたら。別の時代だったら…。私たちがいる世界の常識(例えば建設業界の常識、会社の常識)を別の視点から見てみることが時に必要だと思います。それには友人の助言や本を活用したり、あるいは迷ったり困っている自分と少し距離を作って俯瞰して見ることが有効です。

【「自助・共助・公助」から「官助・公助・共助・近助・自助」の5つの「助け」へ】

 名古屋の人口227万に対して救急車は全部で50台ほど、消防車関係は230台(平成25年4月1日現在)が公助の現実であり、官だけで公助は担えません。大災害が起きた時、重要なのは自助(自分の身は自分で守る)、近助(お隣同士の助け合い)、共助(住んでいる地域の助け合い)、公助(地域と官による助け合い)、官助(一番最後に頼りにする助け)。自助と近助に取り組む延長上に具体的な共助も公助も見えてくるはず。従来の公助の常識を疑うと、地域に愛され顧客に評価される企業になる好機が見えてきます。

【これからも「三方良し」の精神で】

 これらを踏まえ、守るBCPから攻めるBCPへの発想の転換。会社も社員も強みを確認でき、地域から頼りにされ安心感を与える〈地域良し〉。役に立てば顧客(市民、発注者)に支持され〈会社良し〉、社員の意気が上がり〈社員良し〉、総合的に経営の持続可能性を高めることにつながると考えます。

ゲストスピーカー講演 (2016 No.24)

 ■「地名の話」
 平成27年7月28日(火)昭和コンクリート(株)顧問(元愛知県三河港工事事務所所長)の中根洋治様に「地名の話」と題した講演していただきました。

【地名の起源】

 地名は縄文時代からあり、奈良時代に2文字の好ましい字にしなさいということになりました。現在「泉」が「和泉」、「紀」が「紀伊」になったのはその一例です。地名は当て字が多いので、漢字の意味は信用できません。動植物の名が入った地名は、災害地名が多いようです。その中からいくつか例を挙げてみます。
 「牛」は崩れやすい憂し所。豊川市牛久保。豊橋市牛川
 「梅」は森を埋めたところ。日進市梅森。津島市埋田。大阪の梅田も。
 「オオ」水に覆われやすい所。大府、大江、大須など。
 「桜」急斜面が崩れ。土地が裂けるところ。設楽町桜峠。桜島は炸裂のサク。
 「猿」は滑りさる。流れさるからついたところが多い。豊田市猿投は明和4年の豪雨により山津波が発生した。
 「蛇(じゃ)」土砂崩壊を意味する地名。瀬戸市蛇が洞。本巣市根尾越波(おっぱ)の蛇池は山抜けでできた池。
 「天白」平地では水害を度々受け、水害から守る神を祀ったところ。水害を守る神、風よけ、山の神、地の神、田の神、鍛冶の神、穀物神などとなっている。土地に暮らす民の災いを除き、森羅万象を統治する怖い神。
 その他、「藪」「ハバ」「クワ」等多くの地名が災害地名である。

【古道は、災害時の避難ルートに】

 川の跡は浸水や地震の被害を受けやすい。ところが、近年、このような被害を受けやすい地区に住宅等がどんどん建ち始めたことから、集中豪雨や地震の際の液状化現象による被害は、日本の各地で生じている現象である。そこで、地名を手掛かりにしながら旧河道や池、湿地帯など土地の変遷を知ることができれば、宅地をはじめとする利用がなされつつある沖積低地の水害、震災など災害対策に参考になる。
 一方、尾根を通る古道は盛土部において急勾配の法面を有する。古道の位置を知っていれば、大災害時に避難ルートとして有意義に利用することができる。このことを我々コンサルタントに生かせればと思います。

ゲストスピーカー講演 (2015 No.23)

 ■【ゲストスピーカー ゲイン藤井様】
 平成27年3月26日(木)に、月刊誌KELLYの発行元である株式会社ゲインの代表取締役 藤井英明様にお越し頂き、近年取り組まれている活動について様々なお話を伺いました。本文ではその中から2項を抜粋しご紹介させて頂きます。

【多民族共生社会をめざして 〜外国人にとって住みやすい国とは〜】

 話のきっかけは、藤井さんのクラブを訪れるブラジル人のお客さんとの会話からでした。彼曰く「ブラジルでは百万人の日本人移民を受け入れ、能力さえあれば日系人でも政治、経済及び文化等、全ての分野の中枢に就いている。しかし日本では能力があっても中枢に採用される機会がほとんどない。」この話を聞き関連法令等を調べてみると、日本においては入国〜滞在〜帰国を管理するパスポートコントロールに関する法律は綿密に整備されているが、外国人の定着を目的とした法整備が遅れていることが解りました。
 日本においては急速な少子高齢化社会を迎えており、労働人口の減少が大きな社会問題となっているにも係わらず、国内の外国人労働者数は220万人で人口の1.7%に過ぎず、この占有率はヨーロッパ諸国の1/10程度です。
 この様な現状から、日本の国力を維持するためには、優秀な外国人を招き入れ、雇用し、教育することが重要になってきます。人口の減少を移民の受け入れで補うことについては賛否両論ありますが、外国人と接触する機会の不足が、誤解や偏見を生んでいるのも大きな要因であるかと思われます。今後、移民の賛否を問う議論をすると同時に、もっと異民族・異文化との交流を深め、外国人目線から物事の有り様を捉えていく努力が必要であるとのお話を伺いました。

【栄地区の未来に向けて 〜栄ミナミ文化村フォーラムの活動〜】

 近年、名古屋駅周辺は高層ビルが林立し、巨大なビジネスセンターの様相を呈してきました。この余波を受け栄周辺では街の空洞化が大きな問題となっており、そんな栄を盛り上げようと栄ミナミ文化村フォーラムが活動を開始しました。
 このフォーラムのコンセプトは、名古屋駅がビジネスの中心地になって行くのに対し、栄が文化の中心地になって行くことを目指しており、最初の具体的な活動として栄ミナミ音楽祭と銘打ち、矢場公園を中心に音楽祭を開催しました。本音楽祭は現在では300アーティストが参加するほどの大きなイベントに成長しています。
 この様な活動に加え、将来的には、広小路通りや、桜通等で分断されている久屋大通公園をスロープで上り下りが可能な歩道橋で結び周回3.5kmのランニングコースとする案や、野外コンサートホールの建設も企画されてみえるようです。
 また、ご講演の最後には「栄の家賃が下がることを憂うなかれ、安い家賃だからこそ、お金の無い若者が事務所を借りられるし、若者が事務所を借りられるからこそ新しい仕事が芽生え、新たな都市機能が生まれるんだ。」と言うお話を聞き、物事を成すには多様な視点と前向きな気持ちが必要なんだという藤井様のお考えがよく伝わってまいりました。

ゲストスピーカー講演 (2015 No.23)

 ■「インターネット社会の今」&「感性育む街「ナゴヤ」にするために」
 平成26年11月26日(火)に、株式会社テラ代表取締役「藤田正彦氏」をお招きし、ご講演をして頂きました。藤田氏はWebを核とした情報発信、コミュニケーションなどに関するコンサルタントや、社業以外で広く社会貢献活動にも携わっておられます。

【ここまで来たインターネット社会の今】

 現在、企業のブランドイメージを確立するために最も有効な手段は、Webサイトであると言えます。ただし、効果的なWebサイト作成には、企画・戦略からブランドコンセプト、サイト設計、デザイン、システム開発そして運営サポートまで総合的な体制が重要とのこと。「トヨタ」をはじめ様々な業種の一流企業における事例紹介を通し、独自性とWebデザインのポイントをご説明頂きました。
 またWebの重要性の根底にあるのは、インターネット人口の増加とそれを取り巻く環境の変化にあります。近年のスマートフォン、タブレット等の急増により、企業や店舗はモバイルを意識したWebサイトが不可欠となりました。同時に、Webサイト構築技術の専門性からの脱却、SNSの発達による情報拡散のスピードアップ、通信回線の高性能化が急速に進んでいます。これらにより、Webサイトの重要性は更に加速するでしょう。

【感性育む街「ナゴヤ」にするために 日本文化を次世代に繋ぐために】

 藤田氏は、上記タイトルをキーワードに、ボランティア活動を行っておられ、中川運河付近の水辺空間の再生「中川運河キャナルアート」副理事長と委員長、都市・建築・インテリア・プロダクトのデザイン女子・卒業生No.1を決める「デザイン女子No.1決定戦」プロデューサー、家族や友人と参加が出来る「みんなのファッションショー」の委員長、そして、日本伝統文化の継承と命の尊厳「東別院 初鐘×D-KLiveデジタル掛け軸×夢キャンドル」などの企画・運営を手掛けられています。

みんなのファッションショー
 詳しくはぜひ一度Webサイトをご検索下さい。

ゲストスピーカー講演 (2015 No.23)

 ■「昨今の結婚事情と夫婦間のトラブルについて」
  〜結婚・離婚・修復カウンセラーが語る男女関係の今〜

 平成26年7月29日(火)に、生活雑貨の販売、各種税務相談及び結婚・離婚カウンセラー等マルチにご活躍されている、アサップシステム株式会社の代表取締役伊藤佳子様をお招きし、「昨今の結婚事情と夫婦間のトラブル」についてご講演をして頂きました。

【結婚事情】

 一昔前までは近所に「世話やき およね」みたいな世話焼きな人がいて、縁談話を持ってやって来るというような時代は遙か昔のことになりました。今は「婚活」=婚姻活動を自分でしないと、なかなか結婚できないという時代になってしまいました。結婚相談所「アサップマリッジ」では20歳から90歳まで3万人の登録者がいます。45歳なら折り返し地点、まだ若い方で、65歳くらいから入会する方も沢山います。自分の人生をいい方向に変えていこうという、前向きで意欲のある人が相談に来ます。最近はモテる人も入会する時代です。また、飲み会、合コン、お見合いで会っても大恋愛をしない限り結婚はできないようです。

【夫婦間トラブル】

 最近は大手一流企業でも社員がうつ病で会社を休む確率が高くなっています。休みがちになると、肝心な業務に穴があき、会社内は大変な状態となります。私は「離婚・修復相談」に行政書士という立場から日々対応しています。離婚騒動になれば皆さんが「仕事どころではない」と言います。その様な方に再婚の話を進めると、多くのプロフィール写真を見ていくうちに元気になっていきます。誰かに申し込んでOKをもらってデートする。あるいは誰かから申し込まれたとなると別人のように自信を取り戻していきます。離婚騒動を経験した人は人間不信になり、時間経過に伴いドンドンその気持ちが大きくなり動けなくなります。その前に幸せを手にいれてもらうと、人は不思議なもので突然元気になっていきます。

【講演の最後に】

 『自分が幸せだと、不幸な人をなんとかしてあげたいという自然な思いが湧いてきます。是非ご自分の回りで精神的に不安定な方、いつも人に対して怒鳴ったり嫌な言い方している方、困っている従業員さんなどいらっしゃいましたら、一声お掛け下さい。きっと困っている人の手助けをしてあげられると思います。』というお話を頂きました。

ゲストスピーカー講演 (2014 No.22)

 ■土木をとりまく教育・就職環境と最近の学生気質
 平成25年10月1日(火)に、名城大学理工学部社会基盤デザイン工学科の原田守博教授をお招きし、私大の理工系の担当者の目線から、現在の土木をとりまく教育・就職環境と最近の学生気質についてご講演頂きました。

1.「土木」から抱くマイナスイメージの払拭

 「土木」という言葉は総合的な概念であり、実際のものと繋がりにくいことから、職業としてだけでなく、教育現場でも土木のイメージが低迷している。社会インフラの整備に関わる重要性をもっと伝えていく必要があると話して下さいました。

2.就職環境と最近の学生気質

 最近の求人は、近年にない好景気で非常に良い状況にある。官庁も含めた企業の60歳代の方の大量退職や、不況等で採用を抑制してきたことで生じた世代間ギャップ、若手の育成不足による補充の増加が挙げられ、政権交代以降は公共事業の増加、災害復旧や防災対策の見直し、インフラの老朽化と更新、リニア、東京オリンピック等々、今までとは違って人を採ろうという方に動いてきている。
 一方で、最近の学生の傾向として、特に男子学生は総じておとなしく素直で真面目。ある程度恵まれた環境とゆとり教育で育った彼らの問題として、キチンと勉強するという経験が少なく、学力が一気に落ちたこと。非常にコミュニケーションがとりにくい場合が多く、分からないことを質問しないでそのままにしてしまう。計画性に乏しく締切りまでの時間感覚が弱いため、段取りが下手なこと。曖昧なことは後に回す傾向が非常に強いことを挙げられ、課題として大学では研究成果を求める前に、まず人間教育をしなければいけないことを痛切に感じていると話して下さいました。

3.勤務地は強い地元志向

 最後に、学生の仕事選びで最も重要なファクターはまず勤務地で、非常に強い地元志向を持っており、仕事の中身よりも生活の利便性を重視していることにふれ、それ以前に仕事の面白さ、土木の面白さ、やり甲斐、そして社会へのインパクトの大きさ等をもっと伝えていかないといけないと熱く話して下さいました。学生を引き継ぐ私達にとって、貴重で力強いご講演を頂きありがとうございました。

ゲストスピーカー講演 (2014 No.22)

 ■「中川運河キャナルアート」&「日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)」の活動
 平成25年11月28日(金)に、(一社)中川運河キャナルアート理事長であり、JAPIC中部委員会主席研究員でもある松林正之様をお招きし、ご講演を頂きました。

【中川運河CANALART−新しい名古屋−その活動と課題】

 名古屋市中央を南北に流れる中川運河は、かつての物流の賑わいはなく、動かぬ水の流れと共に静閑たる眠りの時代へ移り、人々の記憶からも消えつつあります。
 その様な中、“クリエイティブな名古屋を世界に!”へ思いを馳せ、平成22年から「中川運河キャナルアート」が開始されました。地域の人々による美化運動コスモスプロジェクト、国内外で活躍するアーティスト、クリエイターが競演するアートイベント、豊かな水辺空間、そして歴史を持つ倉庫群、これらの要素が融合・触発し中川運河にイノベーションを起こしています。
 今後も水質改善、護岸・船着場の整備、また水面・用地・倉庫の使用規制解除や多面的活用などを働きかけて行く予定です。中川運河が『都市のイメージアビリティ向上−世界から人の集まる感性都市へ』を目指す活動の発信源となれるよう期待しています。

河岸コスモスと倉庫群に映るデジタル掛け軸

【竹炭と土づくり農業からの伊勢湾再生−美浜町竹林整備事業化協議会−について

 JAPICの活動のひとつに「伊勢湾再生−地域活性化のために−」というテーマコンセプトがあります。現在、伊勢湾は東京湾や大阪湾より汚い状況で、その原因の一つは農地からの環境負荷です。そこで、竹の消し炭(ポーラス炭)・竹チップが持つ素晴らしい土壌改良効果に着目し地域循環型農業の推進に取り組んでいます。
 具体的には、放置竹林の整備&有効活用を目指す「美浜町竹林整備事業化協議会」(モリビトの会)を立ち上げると共に、三重県多気町で竹炭を用いた超減農薬・無化学肥料農業を展開しています。つまり“竹林整備(美しい里山)⇒竹炭(土壌改良材)⇒土づくり農業(高付加価値作物)⇒農作物ブランド化(地域活性化)”の流れで、食を中心とした地域環境社会の循環を構築し、伊勢湾再生の一歩を踏み出そうとしています。

ゲストスピーカー講演 (2014 No.22)

 ■「中部広域圏の将来像」 〜リニア中央新幹線の波及効果をさらに広域に〜
 平成26年3月27日に、公益財団法人 中部圏社会経済研究所の小林宏之代表理事様をお迎えして『中部広域圏の将来像』についてのご講演をいただきました。
 1つ目は「リニアがもたらす社会経済への波及効果」として、リニア開通による効果とその評価を長期的視点で説明されました。リニアの開通により三大都市圏が約1時間で結ばれ、6000万人圏のメガリージョンが誕生することになり、日本経済を牽引する成長のエンジンになるということでした。リニア中央新幹線はメガリージョンの地下鉄となり、もはや東京への出張は出張でなく、単なる都市内移動となるというのはインパクトがあります。
 リニア開通によるストロー効果を心配する方も多いですが、東海道新幹線開通以来の経済波及効果の実績を見てみると、開通当初は関東地区にプラス効果が表れます。しかし、時間がたつにつれて開通当初よりはるかに大きなプラス効果が中部や関西にも及びました。こうした長期的な波及効果がリニアにも当てはまるものと考えられます。
 リニア開通の効果をさらに広域に波及させるには、高速道路を名古屋駅に直結し、短時間で近隣都市に行けるようにすべきである。また、名古屋の都市力を高めるには、駅の西側に高速道路の結節点を設け、そこにコンベンション機能を持たせ、東側には乗り換えが短時間で行えるマルチアクセスゾーンも必要である。とのことでした。
 2つ目は「地域防災と初動期の災害救援」の観点で、人命救助の点で重要な初動3日間に機動的に対応できるよう、まず、GISなどを活用して災害状況を俯瞰的に把握できる情報拠点を設置し、さらに自衛隊とは別に、専用の制服を着用し専用装備を持つ、災害救援に特化した国際災害レスキュー部隊を養成していく必要があります。
 この部隊により、日本全国だけでなく、災害に弱いアジア全域をカバーし、世界から尊敬される国になるのが、東日本大震災で多くの国から支援を受けた日本の果たすべき使命です。というお話がありました。サンダーバードという名前にワクワクしただけでなく、国際災害レスキュー隊の提案により世界から尊敬される国にしたいという思いが伝わってきました。
 最後にB面として、小林さんの趣味のお話もあり、『きのこ』や『虫』について造詣を深めました。みなさんも『3びきのこぶた』の中に『きのこ』を探してみてください。

ゲストスピーカー講演 (2013 No.21)

 ■「エシカルでいきましょ!」 フェアトレード&エシカルで”思いやり”のまちづくり&未来づくり

原田 さとみ 氏

 平成25 年3 月26日(火)に、エシカル・ペネロープ(株)の代表取締役であり、タレントでエシカル・コーディネーターの原田さとみ様をお迎えして『フェアトレード』『エシカル』についてのご講演をいただきました。
 『エシカル』とは、直訳すると「倫理的な」という堅い意味ですが、分かりやすく言うと思いやりです。良心に手を当てて考えてみて、物づくり・まちづくり・人づくり全てにおいて、みんなが平和で、みんなが犠牲にならない方法でできないか、エシカル消費者というのを広げていきたいということでした。また、『フェアトレード』とは、公正な貿易、つまり、弱い立場にある生産者に対して公平な条件で、誰も傷つけない方法で物を流通させることをいう、思いやり貿易です。
物事の背景や裏側に思いをめぐらせて、社会や環境に優しいか、関わる人みんなが喜んでいるのか、人も自然も、そして社会も、地球上全ての命がハッピーであるよう思いやる心がエシカルの美意識だということです。
 原田さんのお店の商品はまず『魅力的で確かな品質』だそうです。なぜならば買っていただく方にとってそれが社会貢献であろうと関係ないので、お店に来た人が、「わあ、かわいい」「わあ、素敵、着たい」「おいしい」そういう気持ち、まずは直感を大事にしてもらって、そしてそれが入り口となって、実はそのものが途上国の力になっている、途上国の方の笑顔につながっている、ということになればなと思ってお店をやっているそうです。
 最後のまとめとして、これから大事にするものとしての「S」、Small;小さくまとまっていくこと Slow;ゆっくり・ゆるやか Sustainable;持続可能であること Share;分かち合うこと・共有すること Self;自分自身で何でもやってみること Smart;賢く Simple;原点回帰 Smile;ほほえみを絶やさないで というキーワードを提唱されました。
 弱い立場の人に何かしてあげる というようなおこがましいことではなく、あくまでも『フェア』に、そして、そこで扱う商品は『魅力的で確かな品質』でなくてはならないということが印象的でした。『エシカル』な消費者になりたいと思います。

ゲストスピーカー講演 (2012 No.20)

 ■『迫りくる大地震と企業防災』

 平成24年7月31日(火)は研修・育成支援部会が初めて特別講演を企画開催いたしました。記念すべき1回目のゲスト・スピーカーには名古屋市消防局の鈴木友和氏をお招きして『迫りくる大地震と企業防災』についてのテーマでご講演を頂きました。災害の怖さを淡々と語ることで会議室は次第に緊張に包まれました。
 その緊張は「全世界で1年に発生するマグニチュード6以上の大きな地震の約20%が日本で起きている。このことから、日本がいかに地震というリスクの高い国であるかをご理解いただければ」から始まりました。
 「国の出した今後30年以内での東海地震の発生確率は88%で、9割方起こるといわれています。それだけエネルギーが溜まっているということです。しかも、名古屋は少なくとも50年以上は震度5弱以上の揺れを体験していません。地震に慣れていないという、弱点があります。」と迫りくる大地震に対しての心構えの必然性を痛切に語ってくれた段階で、私たちの緊張の揺れは縦揺れに変化してきました。
 名古屋を始めとした大都市での災害では支援の停滞を前提とした企業の在り方も大切であるとして、次のことを肝に銘じてくれました。「我々企業に勤める人は、地震などの災害に見舞われると“滞留者”や“帰宅困難者”になることがある。この人たちの共通点は被災者であるが、けが等の直接的な被害者ではないことが多い。そして健康である限り自分で自分を守ることの認識をしっかり持つこと。同様に滞留者・帰宅困難者が発生しないような企業における防災対策、そして企業として自助・共助、そして地域への貢献をお願いしたい。」この時の私たちは、企業トップの責任者であるという自負とともに連動型地震を体感したような状態になっていました。


鈴木 友和 氏

 講演後には、私たち聴講者の高まった緊張をほぐすため『ラーメン道を行く』と題して、食通にしかわからない秘密の隠れ家について、とっておきの個人情報をご披露頂きました。緊張あり、備えの必要性あり、生きることの大切さあり、最後は、笑いありでさわやかな後味の良い講演を聴かせて頂きました。有難うございました。

ゲストスピーカー講演 (2012 No.20)

 ■『緒方貞子の経営術』

 平成24年3月29日(火)の幹事会にゲスト・スピーカーとしてJICA中部国際センターの小樋山覚氏をお招きし、『緒方貞子の経営術』というテーマでご講演頂きました。JICA理事長であった緒方さんの最も身近な立場から、緒方像プラスJICAが今までにやってきたことを、私たちが受け入れやすい「経営術」という言葉を含めた表現で、小樋山氏の胃の痛みを通しての貴重な体験談として、明るく語って頂きました。
 組織原理が働く中で「そうじゃないでしょ」の彼女の原点に触れる、お話し頂いた緒方貞子語録をご紹介します。

◆ミッション経営術:「大統領には話したの?」
 インドネシアのアチャでの復興を目の前にして。
 自分の立場がどうであれ、本当にやりたいと思ったらトップの人を動かすこと。それがあなたの仕事。

◆危機管理の経営術:「ミッションはルールに勝つ」
 イラクのクルド難民を国内で何とか救おうとして。
 本当に困った人たちを助けるには、UNHCRの規定を守ろうとした部下に対して、ルールを変えなさい。

◆ギャップ経営術:「お酒も飲まずに、夕食?」
 バンコクのシリントーン王女に対して人間の安全保障の講義前夜。
 厳しいだけではなく、硬軟を取り分けて使っている。意図的にやっているとすれば凄いこと。(小樋山氏の考察)

 付録として、日本を好きな随一の東アジアの国「ベトナムの魅力」について、/日本は数学オリンピックではこの10年ベトナムに勝てない/日本が懐かしむ「三丁目の夕日」/明日に向かっての活力がある/日越交流の歴史/ベトナムの労働観/などをお話し頂き、中でも「平等思想としてカンニングは許容範囲だがパンくい競争は却下」は、小樋山氏の目を通してでなければ語れないお話でした。

 そして最後に、ベトナムでの日系企業の成功事例の4つのKey Wordとして、@コミュニケーション。Aスタッフを信じる。B夢を語る。C個人の将来像を示す。を『アン・イウ・エム』( I love you )を交えて「言えば分かる国」として紹介して頂きました。
 奇しくも、夕方4時からの「緒方貞子離任の挨拶」と同時刻にお聴きすることになり、お忙しい中での貴重なご講演を頂きました。深く感謝してお礼を申し上げます。有難うございました。

※「特別講演その1」は前「技術力向上委員会」が主催しました。


小樋山 覚 氏


ゲストスピーカー (2012 No.19)

 「時を守り 場を清め 礼を正す」 ―生徒から学んだこと―

中部学院大学学生部長、国際交流・留学生センター室長
安藤 徳善先生

 平成23年11月29日(火)の幹事会にゲストスピーカーとして、中部学院大学学生部長、国際交流・留学生センター室長の安藤徳善先生をお招きし、「時を守り 場を清め 礼を正す―生徒から学んだこと―」というテーマでご講演いただきました。
 安藤先生は、岐阜大学農学部卒業後、農業高校の教員となられ、何校か転任し、教育委員会にも4回行き来する中で、経験された多くの体験談をお話をされました。
1.農業高校の話
 農業高校は、20年ぐらい前までは学科名が、農業科、園芸科、畜産科などでしたが、岐阜県は農業高校のイメージを変え、活性化しようということで、分野を生産系、加工系、流通系、環境系の4つに分けました。私の専門は動物系ですが、以前の畜産科を、動物科学科にしました。ただ、名前を変えただけでは意味がないので、中身も変えようということで、生産動物以外のものを飼おうと考えていたところに、県からの依頼もあって、馬、犬、モルモットなどの愛玩動物も含め飼育するようになりました。そして、志望してくる生徒も変わってきて、農業高校はすごく大きく変わりました。岐阜県の入試倍率は以前は最低でしたが、今は平均して1.3倍で、10年間いつも農業がトップです。

2.生徒から学んだ「命懸けで」という言葉
 教育委員会から教頭として農業高校に転任した当時はまだ大変な状況でした。ある時、生徒が悪さをして、その生徒に生徒指導上のことで、一生懸命、話をしてあげました。その生徒もしっかり聞いてくれましたが、最後に彼が言ったことは、「教頭先生の言うことはよう分かりました。だけど、先生たちは僕たちをもっと命懸けで指導してくれ」だったのです。この「命懸けで」という言葉が本当に胸にきましたし、涙が出ました。私が命懸けで本当にやれているのだろうかと考えてみても、あまり自信がないので、職員会議で「生徒がそういうことを言っているのだから、頑張ろう」と先生方に話しました。そういった中で、「命懸けになろう」ということで学校が変わり、他にも少しトラブルがありましたが、対応できたと思います。私はこの生徒から「命懸けで」という言葉をもらったことが、教員生活の中で一番ショッキングな出来事でしたし、いい言葉を教えてもらったと思っています。

3.私の判断基準
 当然のことながら、生徒は沢山いますから、色々な問題が起きます。その時に自分はどのような基準で物事を判断するのか、これは特に校長になった時にそう思ったのですが、1番目にこの生徒にとってどうなのか、2番目に自分の子どもだったらどうするのか、3番目に親はどのように思うかということです。トラブルが起きると、最初に管理者として学校のことを考えてしまいがちで、たぶんボタンの掛け違いが起き、崩れてしまいますが、生徒にとってどうかということで判断すれば、あまり間違いはありません。それからお母さんが来られた時に、話をする前に、「お母さん、大変ですね。お母さんの気持ち、よく分かります。だから、私と一緒にこの子のために頑張りましょう」と声を掛け、握手をすることにしています。そうすると、ほとんどの方が涙を流されます。そうしたら、もうしめたもので、絶対その子はよくなります。お母さんと、あるいはおうちの方と相互に理解ができ、うまく行きます。命懸けでということが、本気で子どものことを思ってあげることだと子どもにも分かりますので、この判断基準も先ほどの「命懸けで」という言葉から教えてもらったと私は思っています。

4.教育委員会で実施したこと
 教育委員会で私はやってよかったなと思うのは、「高校生農業体験学習」と「博物館の高校生以下無料化」の2つです。「高校生農業体験学習」は、平成13年度に始まった総合的な学習の時間を使って、全ての高校に農業体験をさせようというものでした。自分で作ったものを食べるということがとても大事で、大人になるまでに1回でもその体験をさせたいという思いから実施しました。「博物館の高校生以下無料化」は、岐阜で子どもたちに文化的で豊かな心を育てるということを念頭に実施しました。

 本当に喜びと感動の連続の教員生活でありました。子どもは親とか先生が自分に対して真剣であるかどうかはすぐに見抜くそうです。親でもそうでしょうけど。真剣でないときは絶望するということです。ですから、先生も親御さんもそうですが、やっぱり真剣に接するということが大事かなということを、またいまさらながら、考えているうちにそんなことを思わせていただきました。私の説明は、本当につたない体験談で誠に申し訳なかったんですけれど、会社の運営に少しでもお役に立てばと思っております。皆様方の会社のますますの発展と皆様方のご健康を心からご祈念申し上げまして私の話にさせていただきます。どうもありがとうございました。

ゲストスピーカー (2011 No.18)

 ■「よみがえった産業遺産」

NPO法人愛岐トンネル群保存再生委員会
副理事長  村上 真善様

 平成23年5月23日(月)の幹事会にゲストスピーカーとして、NPO法人愛岐トンネル群保存再生委員会 副理事長の村上真善様をお招きし、「よみがえった産業遺産」というテーマでご講演いただきました。
 愛岐トンネル群とは愛知県の高蔵寺駅と岐阜県の多治見駅の間およそ8キロに及ぶ地域に、旧国鉄時代の13箇所ものトンネル群を擁した廃線跡地です。明治33年に建設されたトンネル群は、その路線が廃線になった昭和41年からつい最近まで、40年以上も人手が入ることなく放置されていて、その貴重な近代産業遺産を「再発見」し、保存再生させようという活動をされているのが、愛岐トンネル群保存再生委員会です。
 現在はトンネル群の一部を春と秋に1週間ほど一般公開していますが、それに至るまでには大変な苦労があったそうです。十分な予算が無いなか、階段もトイレも自分たちで作り、特に40年以上伸び放題だった草木を開拓するのは困難を極め、1日作業しても数メートルしか進まず、気が遠くなるような作業だったと話しておられました。
 愛岐トンネル群保存再生委員会ではこのトンネル群を官ではなく市民の力で保存していこうという「ナショナル・トラスト」を実施していて、そのためにもっと多くの人に知っていただくことが大事だと熱く語っておられました。
 豊かな自然の中にあるレンガ造りのトンネルは、そこだけ時間が止まっているかのようで大変見応えがありますので、春と秋の特別公開のときに一度足を運んでみてはいかがでしょうか?当協会も土木遺産ともいえるこのトンネル群を後世に残していくために協力していきたいと思います。

特別講演会 (2011 No.17)

 ■ビジョン委員会の思考
2010.11.30(火)の講演ビジョン委員会顧問 磯貝 洋尚

■ビジョン委員会の目標
 ビジョン委員会は、会誌『愛地建コンれぽーと』を介して、【愛知地域建設コンサルタンツ協会】が愛知県民のシンクタンクグループであることを県民の脳裏にインプットすることを目標とする。
■会誌『愛地建コンれぽーと』の編集方針
 県民アンケート調査結果から〔安心・安全・利便性を望む〕県民の声に答えるため、会誌の編集を【素晴らしい愛知圏域の未来を創造する】過去・現在・未来編に編集することとした。
■素晴らしい愛知圏域の未来とは
 衣食住の安全保障が出来る圏域・未来の子孫が豊かな人生を楽しめる生活環境とすることである。
■ビジョン委員会の夢構想
社員が誇りを持って職業欄に【建設コンサルタント】と回答できる社会にしたい。
一戸建ての家屋を建てるためにだけを目標に、働かないですむような社会にしたい。
安心安全な社会とは、衣食住の安全保障が行える社会である。食料が自給でき・自然災害に強く、住居が保障される社会にしたい。そんな「心地よい社会」にすることが、愛地建コンビジョン委員会の夢構想であり、思考回路なのです。
■ホームページの宣伝
 今までの成果を種々述べさせて頂いた、成果の詳細は協会のホームページ「愛知地域建設コンサルタンツ協会 検索 特集」を見てください。現在は「心地良い空間シリーズ」を展開しています。
■むすびの提訴
 土木事業はこれまで、3K(きたない・きつい・危険)の代表だ。コンクリートには心が無い!コンクリートの固まりは無駄だ! ダムは無駄だ! などなど随分批判されてきた。
 反論は種々あるが、我々にも反省すべきことがある。それは、あらゆる土木施設は、機能一辺倒の設計思想であった。これからの土木屋は、【県民に心地よい空間を提供するのが、我々の使命】とすべきである。そのために 自分の子供と同じように愛情を持って構造物に名前を付けることからスタートしよう! 橋の名前・道路の名前・堤防の名前・水路の名前である。
 これからの土木屋は、「芸術家になろう・文学者になろう」と訴えさせて頂いた。

− 言い足りなかった事 −

■【この地球は未来の子供たちから借りているのだ!】
 素晴らしい地球を返還するには、人件費削減のための省力化・機械化合理化の社会構造から、馬力化・人力化を計り、限りある資源の消費を少なくする世紀にすべきであろう。真の無駄とは、限りある資源の消費である。
 素晴らしい愛知圏域を構築するためには、スクラップ&ビルド社会をやめ、これまで営々と築いてきた多くの土木施設を更に充実させ、災害を未然に防ぎ被害を最小にする安全な国土にしましょう。
 それには、永久構造物思想・千年住宅思想・自給自足社会に立ち戻る社会構造をめざした基盤整備を行うことこそ、すばらしい愛知圏域の未来と思考します。
■おわりに
 アメリカ流儀の自由競争を正義とするシステムは、限りない闘争原理の社会であり、日本と異質な文化で、永久に豊かな社会を生み出せない気がします。
 敬愛・助け合い・共存共栄・相互扶助の平和で豊かな社会を築くには、やはり日本古来の話し合い文化こそ、素晴らしい愛知圏域の未来を構築する文化と思考します。協定価格社会(安価な品を求めて右往左往しない)こそ、人々の心を豊かにするものと信じます。
 限界集落や閑古鳥商店街をなくし、人々が安心して生活できる社会に戻しましょう!
 子孫が豊かな人生を楽しめる社会にするために!
 ご清聴ありがとうございました。

特別講演会 (2010 No.16)

「あいちトリエンナーレ2010」に期待をよせて

 本年度1回目のゲストスピーカーには、愛知県県民生活部文化芸術課国際芸術祭推進室室長補佐の陣内さゆり氏をお迎えし、「あいちトリエンナーレ2010」についてご講演をいただきました。
 「あいちトリエンナーレ2010」は今年の8月21日に開幕し、10月31日までの72日間開催される芸術祭です。トリエンナーレとは、3年に1度というイタリア語です。
 あいちトリエンナーレはこれから3年毎に開催していくこととなり、左下に示す矢印(A・Tの略)みたいなものが、あいちトリエンナーレのロゴマークです。マゼンタ色をトリエンナーレカラーとして、テーマは都市の祝祭(Artsand Cities)ということで、国際芸術祭の中でも、現代美術を中心に紹介していくそうです。芸術監督は、国立国際美術館館長の建畠晢氏で、会場は愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、長者町繊維街、納屋橋会場の4つを中心に開催されます。

 質疑応答の中では、我々の勉強不足もあるが、宣伝が不足しているのではないか、あるいは名古屋市内ではなく、広く愛知県内で開催するべきではないかなどの辛口の意見もありました。しかし、地域を盛り上げていくという意味では、私ども協会の活動にも通ずるものがあり、協力できるところでは協力していくことを確認して講演会は定刻に無事終了しました。

特別講演会 (2010 No.15)

 平成21年11月24日(火)の幹事会に、万画廊(よろずがろう)の画廊主伊藤愛様をゲストスピーカーとしてお招きし、「今どきの画廊の敷居」というテーマでご講演頂きました。

画廊のしくみ:2種類のアート価格
 アートの価格には、プライマリープライスとオークションに出た場合の落札価格やコレクターが作品を転売する時の価格「市場の評価額」といえるセカンダリープライスの2種類があります。
 プライマリープライスとは、ギャラリーで新作を展示して販売するときにつけられる値段で、作品が作家の手からはじめてマーケットに出されたときにつく値段です。これは、作品のサイズ・素材によって異なります。若い作家の場合は、同世代、同じような技量の作家と比較検討して、売りたい価格ではなく買ってもらえるような価格をつけます。
 このプライマリープライスは、作家人生の船出を左右するといっても過言ではないでしょう。
 アートは、もともと原材料がいくらで制作時間がどれぐらいかかってという普通の物価のような計算式も基準もありません。時代を越えて持ち主が変わろうとモノとして残るだけでなく、価値を保有し続け時として価値が上がる場合もあります。例えばゴッホのように死後100年を経過し、当時の絵画史上最高額の53億円の値がつけられたというような場合もありうる。このようなこともアートの稀有なところであり、それが故に投資目的のセカンダリーマーケットが存在する訳です。
画商とギャラリスト
 世界のアート市場規模は、2003年1期で3兆円、2007年には4兆1,223億円に急増しました。これは、セカンダリーマーケットが増大したことによります。世界におけるオークション売上比率は、1位:アメリカ(41.7%)、2位:イギリス、3位:中国とつづき、日本のオークションはまだ未成熟で、国内オークション会社12社合計の規模ですら、2007年245億円(うち現代アート34億円)でしかありません。
 画商、つまりアートディーラーは17世紀ヨーロッパの都市で誕生し、買い手が教会や貴族ブルジョワ層へと拡大することで作家と顧客を仲介する職業として誕生しました。
 ギャラリストは広い意味で、画商に含まれますが、ギャラリー(展示空間)をもち自ら企画展示をする点が大きな違いです。またギャラリストは、ギャラリーで発掘した作家を発表し社会に価値を問いその価値を高めていく仕掛け人でもあります。画商が営業マンだとしたらギャラリストはマネージメント業者やプロデューサーに近いものです。ですから、ギャラリストには企画力・展示をまとめる整理力・提案力の3つのスキルが必要となります。
なぜ画廊の敷居は高いのか?
 旧来のアートマーケットは美術館、企業それにお金持ちという大口ユーザーに支えられてきました。
 しかし経営の健全化やコンプライアンスの強化、株主の発言力が増す中、企業が美術品を購入することが難しくなってきました。セカンダリーマーケットでの華やかな売買により、アートは高い?という感覚(例えば、村上隆のフィギュア16億円で落札など・・・)が植え付けられました。
 アカデミックな美術の世界において、アートは研究、勉学の対象であり、美術市場は非常に卑しいとの考え方が根強く浸透しています。しかしながら、研究勉学の対象とされる芸術もその歴史の中で理解と継承の間には市場(売買がなされてきたから)が存在してきたからこそ現在があるといえます。
画廊と美術館
 ニューヨークと東京ではアート購入量は、100倍のひらきがあります。世界の美術展観客動員数データによれば、2006年 ベスト10に東京の美術館での企画展が5つもランクインされています。「美術鑑賞大好き日本人」にもかかわらず、鑑賞する絵と購入する絵と研究される絵の不連動、美術館と市場である画廊がコミットしていない現実、アートの新しい価値観をつくりだすのは、美術館であり、アートの新しい価値観の提案を行うのは、画廊であるべきです。秋葉原にくる観光客は多いが、日本の芸術文化を知りたいと海外から訪れた人を満足させるような美術館が少ないという現状もあります。
 アートはその国の有力な広告塔であり、アイデンティティ構築にも有力なアイテムです。国をあげての擁護育成が必要といえるのではないでしょうか。
私が画廊を続ける理由
 あらゆる情報が溢れかえっている現代社会では、自らの五感という人間本質的な判断能力が退化しつつあります。画廊という箱をもつ理由、つまりアートにかかわる理由は、アートにはテキストはなく、頭で考えるのではなく感じるものであり、感覚のトレーニングを自分で選択(自己判断、自己責任)するということの大切さを常に保ちつづけたいからです。

特別講演会 その1

 平成21年1月27日の幹事会にゲスト・スピーカーとして、御年85歳になられる松音寺ご住職の長谷川正孝(せいこう)様をお招きし、仏にまつわる有難いお話を拝聴しました。
 お話の中で、普段よく耳にする「四苦八苦」について説明をしていただきました。
生まれてくる苦しみ、年老いていく苦しみ、病気の苦しみ、死ぬ苦しみ、これを四苦といい、それに愛別離苦(愛する人と別れる苦しみ)、怨憎会苦(恨み憎くても会わなければならない苦しみ)、求不得苦(どんなに求めても得られない苦しみ)、五蘊盛苦(若い人がエネルギーが余っていて、持っていく所がない苦しみ)の四苦をあわせて四苦八苦というそうです。その他にも因縁所生、天地有情同時成道をはじめ、お釈迦様にまつわるお話や一体三宝・現前三宝・住持三宝のお話などをわかりやすく教えていただきました。
 また、我々人間が今までやってきた大半の行為は、仏様と相対する行為であり、環境問題をはじめ人間が我欲によって人間だけのためにやってきた過ちが大きな問題となっており、それを少しでも直していこうと努力することは生きている者の責任であり、それが仏様の教えであるというお話を承りました。
 我々業界に課せられた責任をあらためて認識するとともに、今まで以上に様々な環境への取り組みを行っていく必要性を強く感じました。厳しい不況にも負けず、四苦八苦しながら前向きに頑張る元気・勇気を85歳のご住職からいただきました。
 お忙しい中、貴重なご講演をいただき誠にありがとうございました。

特別講演会 その2

 平成21年5月26日(火)の幹事会に、弁護士の藤田哲様をゲストスピーカーとしてお招きし、「社員が裁判員に選ばれたら」というテーマで、最新の裁判員制度の事情についてご講演いただきました。
 実はもうすでに裁判員制度は始まっているのですが、感心が大変低く、新聞の世論調査を見ても7?8割ぐらいが裁判員になりたくないとのことです。その理由は3つあり、@裁判に関わりたくない A自信がないので、裁判の難しいことはプロに任せたい B法廷知識が無く裁判はとても難しくて出来ない という理由だそうです。
 また、我々がよく知らない裁判官の話についても分かり易くお話をしていただきました。日本の裁判官は、公務員宿舎に住み、護送車のようなバスに乗って裁判所に運ばれ、夕方5時になったら記録を持ってまたバスに乗り宿舎に帰るそうです。つまり、市民との接点を持ってはいけないという規制があるため、法律以外の社会的な経験も少なく、それが常識を欠く判決につながる恐れもあるそうです。
 多くの人が、裁判員になると裁判官と同じことを求められると誤解しがちですが、実は普通に社会で暮らしている社会的常識をもった一般の人々の考えを判断要素に加えること、これが裁判員制度の導入の大きな目的だそうです。
 選ばれる確率は、裁判員で年間約5千人に1人、裁判員候補で約3百人に1人とのことです。確率としては低く感じますが、自分の社員がいざ選ばれたときに会社としてどのような対応をしていくのか、今から考えておく必要があると思います。
 勉強会終了後も活発な質問が多数出て終了時間を超過してしまいました。
とても参考になるお話を楽しく聞かせていただき有難うございました。


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