平成24年3月29日(火)の幹事会にゲスト・スピーカーとしてJICA中部国際センターの小樋山覚氏をお招きし、『緒方貞子の経営術』というテーマでご講演頂きました。JICA理事長であった緒方さんの最も身近な立場から、緒方像プラスJICAが今までにやってきたことを、私たちが受け入れやすい「経営術」という言葉を含めた表現で、小樋山氏の胃の痛みを通しての貴重な体験談として、明るく語って頂きました。
組織原理が働く中で「そうじゃないでしょ」の彼女の原点に触れる、お話し頂いた緒方貞子語録をご紹介します。
◆ミッション経営術:「大統領には話したの?」
インドネシアのアチャでの復興を目の前にして。
自分の立場がどうであれ、本当にやりたいと思ったらトップの人を動かすこと。それがあなたの仕事。
◆危機管理の経営術:「ミッションはルールに勝つ」
イラクのクルド難民を国内で何とか救おうとして。
本当に困った人たちを助けるには、UNHCRの規定を守ろうとした部下に対して、ルールを変えなさい。
◆ギャップ経営術:「お酒も飲まずに、夕食?」
バンコクのシリントーン王女に対して人間の安全保障の講義前夜。
厳しいだけではなく、硬軟を取り分けて使っている。意図的にやっているとすれば凄いこと。(小樋山氏の考察)
付録として、日本を好きな随一の東アジアの国「ベトナムの魅力」について、/日本は数学オリンピックではこの10年ベトナムに勝てない/日本が懐かしむ「三丁目の夕日」/明日に向かっての活力がある/日越交流の歴史/ベトナムの労働観/などをお話し頂き、中でも「平等思想としてカンニングは許容範囲だがパンくい競争は却下」は、小樋山氏の目を通してでなければ語れないお話でした。
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